引き続き、ガタカからフレーズを抜粋し、英語を学んでいきましょう。今回のフレーズはこちらです。
(出典:Sony Pictures Entertainment Japan lnc.)
[Today’s phrase]
主人公であるヴィンセントは、遺伝子的に不利な境遇にありながら、それでも自分の夢を叶えるために邁進します。そのために履歴書に都合の良いことを綴りますが、しかしそのたびにDNAを検査して不適合であることが白日のもとにさらされ、遺伝子を理由につきたい職業にも就けません。そんな状況に居る彼の独白がこのフレーズです。
ここでは、resumeが「履歴書」の意味があるということも重要ですが、前回に引き続き文法に着目してみましょう。特に前半部分が重要です。
主語がitとなっていることから、このitが仮主語のitなのではないか、そのように思った貴方は冴えています。では、一体何の仮主語なのか。その答えは、how much I lied on my resumeです。
この部分は、一見するとただの疑問文ですが、よくみると倒置になっていません。本来であれば、How much did I lie on my resume.となるべきなのに、そうなっていないことがわかるでしょう。このように、疑問文の語順が倒置になっていないとき、そのセンテンスをそのまま名詞句として、that節のように扱うことができるのです。
また、matterには動詞の意味として、「重要である」という意味があるので、これを合わせて考えると、「履歴書についてどんなに嘘をついても、そんなことは重要ではなかった」というのが前半部分の直訳となります。
合わせて考えれば、「履歴書をどんなにごまかそうと関係無かった、本当の私の”履歴書”は私の細胞の中にあったのだ」というように訳すことができるでしょう。こうなるとやや難易度の高い文法と言えますが、是非使いこなしてくださいね。
[Today’s question]
次の文章を訳してみましょう。
condescendは、自動詞で「上から目線の態度をとる・恩着せがましい態度を取る」といったような意味です。そのため、don’t condescend, pleaseは「上から目線はやめてくれ」という意味になるでしょう。
問題なのは前段階ですが、これも一つずつ解決していきましょう。
what kind of Aで、「どういう種類のAなのか」という意味になります。professionalは「専門家」という意味なので、「どういう種類の専門家なのか」という表現であることがわかるでしょう。
それがI don’t knowということは、「あなたがどういう類の専門家かは存じ上げないが、上から目線はやめて頂きたい」といった意味になることがわかるでしょう。全体として高難易度な表現ではありますが、慣れてきたら是非挑戦してみてくださいね。
ちなみに、condescendには、「謙虚な態度を取る」といった意味もあります。全く逆の意味にもなるので、文脈で判断するようにしましょう。
今日はこの辺で!