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積極的なリーディングで英語表現を内容からキャッチしよう!

英語を学ぶ際、よく「英語脳」になりたい、と言う声が聞かれます。「英語脳」とは、自ら英語で考え、表現することが可能な能力です。それはどうやって培われるのでしょうか。「聞き流すだけで英語脳」という教材も多いかと思いますが、まずはまとまった英文を読む努力が必要です。

英語イメージ

最初は分からない単語を調べる必要もありますが、それを楽しみながらやるうちに、単語が頭に入り、英文を和訳を介さないで読めるようになるのです。まずは「なぜ書くのか:Why Write?」という英文を読んでみます。

書くこととは自分の視点や世界を表現すること

自分に身近な内容は頭に入りやすい。

男性イメージ

まずテーマが冒頭に英文を読む際、いきなり自分の生活からかけ離れた内容、または自分が興味を持てない内容を読もうとしても抵抗感があります。最も良いのは、「私」”I”で書かれた内容で、自分に身近な内容を読むことです。それにより、筆者の体験を自ら疑似体験し、自然とその英文の世界に溶け込めるというメリットがあります。

■【 第1段落 (The first paragraph) 】

Why Write?

Writing, like many art forms, is a way to express one’s views, to explore real and imaginary worlds, and to give oneself a creative outlet. The art of writing holds great power, and the ability to do it well, even greater power.

全体訳は最後にご紹介します。

英文一つにヒントが

一つの英文の中でも自分が英文を書いたり、英会話の際に使える表現で満ちています。

長いようでも短い内容

上の英文は構文の構成上、長く見えますが、たった二つの英文で書かれています。

主語は何か、述語は何か?

主語や述語を把握すると、筆者の述べたい内容がつかめるようになります。

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◆Grammar (文法)⇒ Words & Phrases

art forms ⇒ 「芸術の形式」
a way to ⇒ 「~をするための方法」《 不定詞の目的用法 》
★この to に注意。何をするための方法と述べているかは3種類に分かれて述べられています。

1.express one’s views 「自らの視点を表現する」
2.explore real and imaginary worlds 「現実と想像上の世界を探求する」
3.give oneself a creative outlet 「創造的なはけ口を自分に与える」

and to ⇒ 表現を列挙する際、A, B, and C という形を通常取ります。(※)このA, B, and C =上記1~3の内容
outlet ⇒ ここで英英辞書で意味を確認してみましょう。→ a means of achieving self-expression
「自己表現を達成する方法」ということです。

■英英辞書をうまく活用できると、英語をそのまま理解する能力が向上します。

辞書イメージ

(例)Michel needs to find an outlet for his talent.(マイケルはその才能のためのはけ口を見つけなければ)
the ability to do it well, even greater power ⇒ well の後に holds が省略されています。
(書くことを活かす能力は更に大きな力を発揮する)

Notes―英文読解の利用法

【1】全体を把握するつもりで読んでみる

それにより、多少分からない単語も推測できます。

【2】分からない単語は放っておかない

次に推測しても理解不能な語は辞書で必ず確認。単語帳を用意し、自分なりに便利な方法でリストアップしていくことをお薦めします。(単語の右側のページに和訳、英英辞書での意味、その単語を使った例文を一つでも書いておくなど)

【3】使えると思った表現をリストアップ

例えば冒頭の Writing, like many art forms, is a way to~などを単語帳とは別のノートに書いておくことです。その表現を使って自分なりに英文を書いて見ましょう。
読解力とライティングの力は一体だからです。そうした体験を積み重ねるうちに自在な英語の表現力が身に付きます。

(例)Writing, like many art forms, is a way to express my feelings, to record my experiences, and to give me a great satisfaction. (他の芸術的表現と同様、書くことは自分の感情を表現し、自分の体験を記録し、自分に大きな満足をもたらす方法だ)
「生涯続けて書くことを続けたい」―テーマを更に膨らませている点に着目!

■【 第2段落 (The second paragraph) 】

All of my life, I have found time to write. When I was young, I used to write stories about *evil parents who wouldn’t let their children eat cookies and scary teachers who assigned tons of homework. As I got older, the topics changed to politics and philosophy, but my reasons for writing were the same. I explored my boundaries and shared my fears with pen and paper. I hoped to write a masterpiece. I wanted to get a job doing what I loved the most.

人生の移り変わり

ここで筆者は子供時代と大人になってからとで、書く内容が異なったことを述べています。

書くことへの情熱

年齢を経ても書くことを愛し続ける筆者の気持ちを汲み取れるのはどこかに注意して読みます。

仕事との関わり

書くことを職業にしたいとの筆者の願望はどこに書かれてあるかに着目します。

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◆Grammar (文法)⇒ Words & Phrases

All of my life, I have found

「生涯を通じて~を見出してきた」《 現在完了の継続的用法 》
→ ■ある時点から今現在までずっと続けていることを表現する際に用います。
(例)All of my life, I have watched his cinema as the great works. (彼の映画を偉大な作品として鑑賞することに人生を費やしてきた)

time to write

「書く時間」《 不定詞の形容詞的用法 》
→ ■不定詞[ to+動詞の原形 ]には「目的用法」と「形容詞的用法」があります。
(例)I have no time to write the report. 《 目的 》「このレポートを書くための時間がない」
I have found purpose to write. 《 形容詞として 》「書く目的を見出した」

used to

「よく~したものだった」《 過去の習慣 》
(例)I used to collect beautiful postcards. (以前は美しい葉書をよく収集したものだった)

*evil

例えばこの単語の意味が不明でも、後に続く内容「子供達にお菓子を与えようとしない親」から推測することも大事です。

who

[名詞]+who ~:「~する(人)」(※)この場合のwho は疑問詞ではなく関係代名詞であり、前の名詞を説明します。→ ■関係代名詞*の用法に習熟すると、読解やライティングのレベルが上がります。

wouldn’t

will の過去形を否定形にしたもの 「どうしても~しようとしなかった」(※)強い意志を表現
(例)Bernard wouldn’t enter that college, for there were no departments *that he wanted to study.
(勉強したい学部がないことから、バーナードはその大学にどうしても入ろうとはしなかった)
→ ■この thatは which と同様に使うことのできる関係代名詞*です。(以下*マークは関係代名詞)

scary

ここで英英辞書で意味を調べてみましょう。→ frightening 「怖ろしい」
(例)In my childhood, there was always scary rooms in school *that imagined us ghosts or something.
(子供時代、学校には幽霊か何かを連想させるような怖ろしい部屋が必ずあった)

■ 英英辞書で意味を調べることにより、少しずつ語彙力が向上していきます。

assigned ⇒ assign 「仕事や勉強を割り当てる、与える」→ assignment(s)
★この語の意味からhomework と同義に使われます。
(例)Mr. Benjamin gives us a lot of biology assignments. (ベンジャミン先生は生物の宿題をどっさり出す)

tons of

「大量の」(例)Albert bought tons of books *that were necessary for his assignments.
(宿題に必要な書物をアルバートはどっさり買い込んだ)
As I got older ⇒ as には「~のように」「~だから」「~の時」などいろいろな意味がありますが、この場合は
「~するにつれて」という意味です。★get old → 歳を取る (※)get older : 比較級で「さらに歳を取る」

topics

話題 (例)current topics 「時事問題」/ We are on a different topic now. 「話がそれているよ」

explore

ここで英英辞書でどのように表現されているか見てみましょう。
→ to go around a place *where you have never been in order to find out what is there 「探検、探究する」
(例)Though Clyde is suffering from a serious illness, he has a dream to explore the world *where he never knows. (クライドは重い病に苦しんでいるが、自分の知らない世界を探究する夢を抱いている)

★though → ~だけれども / suffer from~ → に苦しむ

boundaries ← boundary ⇒ (英英辞書): border / limit 「限界」
(例)Such violence is beyond the boundaries of normal behavior. ★behavior → 振る舞い
(そうした暴力は平常の振る舞いの限界を超えている)

masterpiece

(英英辞書):a painting, book, or film *that is generally considered to be of excellent quality
「名作・傑作」★excellent → 非常に優れた(例)’Mona Lisa’ is widely known as Leonardo da Vinci’s masterpiece.
(『モナ・リザ』はレオナルド・ダ・ヴィンチの名作として広く知られている)

doing

~をしながら (※)Felix loved reading books listening to his favorite musics.
(フェリックスはお気に入りの音楽を聴きながら本を読むのが好きだった)

what

the thing which~ 「~のこと、ところ」
(例)What I like most about her is her honesty. (彼女について私が一番好きなところはその誠実さです)

■以上の英文を読んでみて、「この表現は使える、使ってみたい」と思う箇所がいくつか出てきませんでしたか?

(例)
1.All of my life, I have found time to listen to the epic musics which made me excited.
2.When I was young, I used to go to the zoo with my father.
3. My English teacher assigned me tons of homework, but that was a good experience for me.
4.As I got older, the topics changed to many various things, but I loved to talk about them with him.
5.I explored my boundaries in writing, and always hoped to create the masterpiece.
6.I wanted to get a job doing what I loved the most, but the world was hard to me.

《 全体訳 》

慣れないうちはこちらを読んで、英文に目を通すというのも一つの方法ですが、なるべく英文全体を読み通してから確認のためにこちらを読むようにしましょう。

【なぜ書くのか】Why Write? (=Why do I write?)
書くこととは他の数多くの芸術形式同様、自分の視点を表現し、現実と想像上の世界を探求し、自らに創造的なはけ口を与える手段である。書く技巧には大きな力が備わっている。またその技巧を磨く能力は更なる力さえ発揮するのだ。生涯を通じて私は書く時間を見つけてきた。子供の頃はクッキーを自分の子供達に食べさせない嫌な両親、山ほどの宿題を押し付ける恐ろしい教師達を題材に物語をよく書いた。大人になるにつれて、題材は政治や哲学へと変わったが、書く理由というのは同じだった。私は書く上での限界を探り、ペンや紙と共に怖れを共有した。私は傑作を書きたかった。一番愛することをしながら仕事に就きたかったのだ。
(“Why Write?” is quoted from Modern Topics level two by Lynx Publishing Company. Canada, 2004, co-published by Macmillan Language House Ltd., Tokyo, Japan)

■本記事のまとめ

女性イメージ

英文読解と言えば、ただ英文を汗を流しながら単語を引き、その訳をノートまたはテキストの間に書く、それだけで終わるのではなく、英文から「使える表現を見出す」、そして「その表現を『表現集』Expression Notes にまとめ、自分なりにその表現を用いて英文を書く」。また単語はなるべく英英辞書で調べる。これだけでも英語の表現力、読解力は向上するでしょう。

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