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英検に受かるための効率的な勉強方法

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実際に英検を受けるとなった際、どのように勉強するべきか。漠然と勉強するのではなく、自分の能力を把握して学習することが重要である。

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語彙力はどのように増強するべきか?
ボキャブラリーは英語力の中でも最も大切だ。だが、ボキャブラリーには二種類あることを知っているだろうか。
リスニング力はどのように増強するべきか?
リスニング力の向上に悩む人も多い。だが、リスニングが向上しないのには理由がある。
長文を読む力はどのように養うべきか?
翻訳家として多くの長文にあたってきた経験から幾つかのアドバイス。

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語彙力はどのように増強するべきか?

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1. 能動的語彙と受動的語彙

語彙力には二種類ある。一つは、自ら使いこなすことのできる、”発信”にも使える語彙。もう一つは、普段は頭をよぎらないものの、見聞きすれば理解できる”受信”専用の語彙である。前者を能動的語彙、後者を受動的語彙という。

通常、能動的語彙は、受動的語彙よりも圧倒的に少ない。これは、通常の生活の中で、発信することよりも受信することのほうが圧倒的に多いからだ。そして、英検にかぎらず多くの試験で重要視されるのは、能動的語彙である。そのためには、とにかく単語に触れることだ。一つ一つを完璧に覚えようとするのではなく、100個単語に触れて10個でも15個でも頭に残れば良しである。

2. 意味の理解

単語を理解する際に、その都度日本語で覚えていては中級レベルを脱出できない。単語の意味は日本語に置換して覚えるのではなく、そのままの意味で覚える。そのために、英英辞書を用いたり、ある単語を覚えようとするときに、類義語、対義語などを一緒にまとめたりして覚えるのが有効である。

dogという単語を見た時に、「犬」という日本語を連想し、それからあの、人懐っこい四本足のワンワンと鳴く動物をイメージするのではない。dogからすぐに、あの骨が大好きな動物をイメージできるようになる、それが英語を英語のまま理解できる、ということである。

リスニング力はどのように増強するべきか?

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リスニング力が身につかない、という人のほとんどの原因は明らかだ。一重に、練習不足である。例えば、リスニング力を増強するために毎日何かしらの音源を聞いているだろうか。何かをしながら聞き流して居ないだろうか。内容を理解しようと努めているだろうか。意味がわからない英語をただ聞いているだけになってはいないだろうか。

リスニング力で重要なのは、自分の能力と正直に向き合うことである。あるリスニング教材の難易度が高いと思ったならレベルを下げ、逆に手応えがないと思うのならレベルを上げる。シャドーイング、ディクテーションなど、併用して行うことができる環境ならばそれも良いだろう。

とにかく、毎日のように英語を聴くことである。ラジオ放送、YouTube、あるいは海外ドラマや映画など、そのリソースはたくさんあるだろう。ちなみに、洋楽は無意味ではないものの、やはり独特の発音やリズムになっているため、学習としてはおすすめできない。

長文を読む力はどのように養うべきか?

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1. 正しく文法を理解すること

基本的なことではあるが、文法に穴があると長文を読むことは出来ない。そのため、まずは何をおいても、文法の理解度を可能な限り100%に近づけることである。

2. そもそも文章を読むことが苦手ではないか

英語で長文を読む前に、日本語で長文を読むことが苦手という人は多い。例えば、小説を最後まで読めない、新書を読破できない、などである。活字が苦手だという人は、もちろんそれが英語であったとしても読み進めることに困難を覚えるだろう。

英語の長文で躓くとしたら、それはそもそも文章を読む、ということが苦手である可能性がある。今一度、母国語でその辺りに立ち返ることも重要なチェックポイントになるはずだ。

3. 単語の意味を取り違えていないか

文章を読んでいて、もしも意味が通るように感じられないのだとしたら、それはもしかすると単語の意味を取り違えているのかもしれない。多くの単語は文脈に即してなんとなく理解できるものだが、時々、文脈の意味を外見上損なわず、全く異なる意味を示す単語があったりする。特に専門用語や、特定の分野で用いられる場合の用法などには注意するべきだ。

4. 前提知識を持っているか

文法も理解しており、長文を読むこと自体に苦手意識もなく、単語の意味も取り違えている様子はない、それでも文章の内容が理解できないとき、それは文章を書いた人間が前提としている情報を読者が持っていないからということがある。

英検のような問題の場合、たいていはそうした前提知識を必要としないものがほとんどだが、しかし前提知識があれば理解が容易になる長文もまた、多い。普段から様々な分野に触れて、バックグラウンドとなる知識を養っておくことは、巡り巡って文章の読解上役に立つだろう。

まとめ

英検のテストに限らず、語彙、リスニング、そして長文読解の技術というのは、英語を理解する上で重要だ。こうした技術を常に磨き続けることで、順調に英検の級も上がっていくだろう。ところで、「問題集は何が良いか」や「単語集は何が良いか」という質問を受けることがあるが、答えは決まっている。

「なんでも良い、だから一つ決めて、最後までやり通すべきだ」

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