現場に学べ

更新日|

英検とTOEICはどちらを受けるべきか?

シンキングイメージ

英語の実力を証明するための検定として有名なのは、英検とTOEICだろう。だが果たして、両者はどう違うのか。その違いを考えて優先順位を定めよう。

 **********

英検とTOEICの違いとは何か?
どういう時は英検を、どういう時はTOEICを受けるべきか。
それぞれでどのような能力が保証されるのか。
何級くらいあれば、あるいは何点くらいあれば”十分”と言えるか?
これから受け始める場合、何級、あるいは何点くらいを目指すべきか。
英検1級とTOEIC990点、どちらを目標にするべきか?
英語の勉強の一つの到達点だが、どちらを目標にするのが良いか。

 **********

英検とTOEICの違いとは何か?

シンキングイメージ

1) 英検には二次試験があり、面接に合格しなければならない

TOEICはペーパーテストだけで、かつ全て選択問題である。そのため、答えは常に問題文やリスニング文章の中にあり、コツを掴めば英語力とは無関係に高得点を取ることもできてしまう。そのため、TOEICの点数が高いのに英語はほとんど喋ることができない、という人も珍しくはない。

一方、英検には二次試験として面接があるので、スピーキングを含めた総合的な英語力が必要になり、この点でよりTOEICよりも信頼度は高いと言える。ちなみに、準一級以上からはライティングの問題もある。

2) よくある誤解

TOEICには点数の失効があるとされることがあるが、実際には点数の失効は無い。テスト後、点数の認定証が発行されるのだが、この認定証の再発行期限が2年以内であるとされているため、そこから始まった誤解であると考えられる。

実際のところ、点数自体が失効することはないが、しかし同じ点数ならば発行日が近いほうが信頼性が高いのは間違いない。

何級くらいあれば、あるいは何点くらいあれば”十分”と言えるか?

シンキングイメージ

1) 目標に対する十分さ

十分、という言葉が「満たしている」という意味でもあることから分かる通り、それは目標によってどれくらいあれば十分と言えるかが変化すると言える。ただ、もしもあなたが海外の友人と意思疎通や会話をしたいというのなら、英検二級、スコアなら600程度あれば、日常的なコミュニケーションには困らないだろう。

また、もしもあなたがこれから英語の勉強をするというのなら、英検なら最初に目指す級は準二級、TOEICなら500程度のスコアを目指すと良い。また逆に言えば、三級やスコア400点台は履歴書に書かない方が良いレベルと言われている。

2) どうやって勉強するか

英検、TOEIC共に、すでに多くの問題集が市販されている。そのため、勉強の糸口を見つけることは難しくないだろう。何より難しいのは、勉強を始めること、そしてそれを少しでも続けることだ。

まずは高校生レベルの文法をおさらいして、問題がなければ語彙を増やしていこう。ある程度勉強したら、一度自分で、予想問題集などでテストすると良い。そして、自分の苦手なポイントを把握し、そこを集中的に伸ばすようにするのである。

英語の勉強は、一朝一夕ですぐに身につき、結果が出るものではない。母国語以外の言語をあなたの脳が飲み込むまでには時間がかかる。そのため、すぐに効果が出なくても諦めないことである。まずは半年続けてみよう、その頃には効果が見え始めているはずである。

英検一級とTOEIC990点、どちらを目標にするべきか?

目標イメージ

1) 英検一級の難易度

英検一級に必要な語彙力は膨大であり、文法はほとんど全てを理解していなければならない。その語彙力に比べて知識量も必要であり、幅広い学問的知識の初学者が知っているような語彙や、ビジネス書、ニュースなどに登場するような語彙を含めて学習しなければならない。加えて、テーマに対してエッセイを書く筆記試験、口頭でのスピーチを要求される二次面接など、非常に難易度の高い試験である。

2) TOEIC 990点の難易度

当然といえば当然だが、TOEIC 500点の人が受ける試験も、TOEIC 990点の人が受ける試験も同じものだ。また、TOEICには二次試験がないことから、英語力がなくても、点数の取り方のようなものを覚えるだけで高得点を取ることができるともされている。そのため、あなたが「どんな風に勉強をしてその点数をとったか」が重要であることを覚えておこう。

ちなみに、TOEIC 990点を取るためには全問正解しなければいけないわけではない。これは、それぞれの問題の点数がその試験での正答率によって変動するためである。

3) どちらを受けるべきか

完全に好みと目的意識の問題である。ただ、TOEICは全世界での展開となっているので、グローバルな企業などではTOEICのスコアを基準としていることが多い。ただし、あなたがもしも英検で一級を取れる実力があるのなら、TOEICを受けたとしても相応のスコアを取得することは容易だろう。自分の学習到達点の確認として英検を受けておいて、必要に応じてTOEICを受けるようにすれば無駄が少ないかもしれない。

まとめ

英検とTOEICにはそれぞれ、微妙な違いがあるが、いずれも英語力の証明として十分な効力があることは間違いない。あなたのモチベーションが上がるならどちらから受けても良いし、あるいは、受けなくても良いものなのだ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加