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外国人に道を聞かれたら?愛想笑いで逃げない英語を覚えよう!

女性イメージ

最近は日本語を習得し、日本人さながらに話すことができる外国人が増えましたが、まだまだ日本語は不得手……という外国人も多いものです。そういう人から英語で道を聞かれたらどうしよう?愛想笑いで ”No, No” と手を振って逃げますか?しかし道案内だけでそんなに恐れを抱く必要などないのです。道案内は中学生程度の英語力で十分なのです。それでは早速簡単な実例を見てみましょう。

外国人に一番よく聞かれるのは駅までの道順!

道イメージ

中学、高校では、駅までの道順を英語でどう言うか、何回も教えるでしょう。また英会話学校でもしかり。しかし、実際にその表現を街の中で、初めて会った外国人相手に使わない限り、それは一方的な知識でしかありません。道案内は生きた英語を日本にいながらにして使う絶好のチャンスなのです。また、英会話の基本ともなること請け合いです。

■【 実例 (Example ) 1 】

A:Excuse me, but can you speak English?  (すみません、英語を話せますか?)
―Yes, how can I help you? (はい。何かお困りでしょうか?=何かお手伝いできれば)
A:Could you tell me how to get to the Tokyo station? (東京駅までどうやって行けるか教えていただけませんか?)

ここまでを、まず自分で言えるように1行ずつ、口に出して言いましょう。そして頭に入れるのです。でも家族がいて恥ずかしい……これも英会話習得の大きな壁かもしれませんね。

▶「恥」の概念

「恥ずかしい」―何が恥ずかしいのでしょうか。お父さん、お母さん、兄弟に対して恥ずかしい。たとえ彼らが英語が話せなくても恥ずかしいのですね。これが日本人のまずぶつかる大きな壁です。

▶「恥」を打ち破る!

では自分の部屋の壁、トイレの壁など目につく所にこれらの英文を書いて貼ってしまいましょう。それも恥ずかしいのなら、これらの内容をメモにして、いつも持ち歩くのです。

▶「一人になる場所」でレッスン!

人気の少ない公園や喫茶店の片隅に腰掛ける、または環状線の隅にじっと座る。ぜひ一人になる方法を見つけて下さい。そして小声で英文を口ずさむのです。

▶「頭に入ったら」?

大体覚えたかな?そんな手応えが自分なりにつかめたら、ぜひ紙に【実例1】の内容をペンで書いて下さい。そして見本と見比べて下さい。あれ?覚えていない!そんなことでショックは受けないで下さい。

▶「人間は忘れる動物」だから

英会話に関しては、絶対に完璧を目指さないで下さい。多少の間違い、ど忘れがあっても「外国語」なんだから、と割りきりましょう。何回か口ずさむ。そして何回か書いてみる。次の日も同じことをやってみる。3日めには「あれっ」というほど簡単になってしまいます。

◆Grammar (文法)⇒ Words & Phrases

▶Excuse me, but

初めての相手に話しかける表現
Yes, how can I~ ⇒ このまま慣用表現としてまとめて覚えましょう。how は「どのように」と方法を尋ねる疑問詞です。(例: How can I do it? Oh, I can’t see! これどうやるの? ああ、わかんない!)なので、how can I help you? は、直訳では「どのようにしてお手伝いしましょうか?」となりますが、自然な日本語として考えると、「何でしょうか?」=「何かお手伝いしましょうか?」となります。

▶Could you tell me~

「教えてくれ」ならTell me~、「教えて下さい」ならCan you tell me~、更に丁寧に言う場合は「教えていただけませんか」Could you tell me~と文頭の助動詞をうまく使います。

▶how to get to~

やはりhow (方法を尋ねる疑問詞)が登場。[How to + 動詞の原型]で「~のやり方」という意味です。(例: Please tell me how to do it. このやり方を教えて下さい)

▶get to~

「(ある場所に)着く」(※ arrive at より口語的)

◆英語で外国人に道案内をしてみよう!

会話イメージ

【 実例 (Example ) 1 】を頭に入れて、自ら言えるようにするのは、相手の外国人が一般的にどう尋ねてくるかをあらかじめ知っておくことが大事だからです。自分が言えることは、相手の言うことも聴き取れるし、理解できるものです。さて、ここまでせっかく会話が進みました。あなたの英会話が発展するまたとないチャンスです。ここで、Oh, sorry……I don’t know about it. (すみません、わかりません)で終わらせるのはもったいないですね。ぜひ困っている外国人の方を助けてあげましょう!

■【 実例 (Example )2 】

―Go straight this way until you get to the traffic lights.
(信号機までまっすぐ行って下さい)
―Go past the convenience store and turn left.
The train station is just around the corner.
(コンビニを通りすぎてから、左に曲がって下さい。駅は角を曲がった所にあります。)

ここまでの会話内容を、やはり実例1のように何度も口ずさむこと、紙に書いて頭に入れることが肝要です。この実例1から2までは一つのまとまった英会話になっています。これらを自分で言えるようになること、それがまず大事です。

▶ 余計なことを考えない!: あまり覚えてもいないうちから、「でも駅までの道案内ばっかりじゃなあ」など、内容が充実しない段階で欲張るという人が多いのも事実です。貯金が少ないから宝くじを狙うようなもの。まずはコツコツと基本を貯金。土台固めに励みましょう。

▶ 道案内に多い落とし穴: それは「カタカナ英語」です。そして街にある普通の物を英語でどう表現するのか知らないことです。

▶ 方角や適度な場所を英語で!: 「右」と「左」という英語は一応知っていても、どう英会話に活かすのか。
「その辺り」をどう英語で表現すればいいのか。受験英語以前の簡単な言葉を言えなくて歯がゆい思いをします。

▶ いつも観光地の地図を持ち歩く!: 白地のメモ帳とペンと共に、自分が自ら外国人観光客のナビゲーターとなりましょう。自分も相手も混乱しないように、地図を参考にメモ帳に簡単な地図を書くのです。

▶ 自分も駅周辺を知らなかったら?: ここで ”No, no” と逃げるのは英語を知らない以上に恥ずかしいことかもしれません。”Oh, sorry. I’m a stranger here, too.” (ああすみません。私もこの辺りはよく知らないんです)というちゃんとした表現があります。

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Words & Phrases

▶Go straight this way until

「~に着くまでこの道をまっすぐ歩く」という意味
このまま覚えてしまいましょう。自分がまっすぐな道に立ち、だいぶ先に信号機があるイメージを思い浮かべて。until は till とほぼ同じですが、言いやすさから現在はuntil が好んで使われます。

▶the traffic lights

「信号機」。街中でよく見かけます。英語でどう言うか、この際覚えてしまいましょう。

▶Go past the convenience store

「コンビニを通りすぎて」。日本に定着した便利なコンビニ。カタカナ英語では、本来の英語表現の後半をバッサリ省略するという特徴があります。「コンビニ」の英語での正式な表現を覚えていないと外国人には伝わりません。

▶turn left

「左に曲がって下さい」。 逆に、「右に曲がって下さい」なら turn right です。

▶just around the corner

the corner は「角」。コンビニを左に曲がった「角」ということですね。the が付くのは今話題にしたばかりの「コンビニの角」だから、という意味で、一般に「定冠詞」と呼ばれますが、この場合あまり深く考えずにこのフレーズのまま覚えてしまいましょう。just around は「ちょうどその辺り」という意味。便利な表現ですね。

まとめ

挨拶イメージ

英語に多少の間違いがこちらにあっても「この人は一生懸命説明しようとしてくれている」……その気持は相手に必ず伝わるものです。何とか相手が駅の場所を理解してくれたら、必ず Thank you very much! と言ってくれます。それに対して、Please have a nice trip! 「どうぞ良い旅を!」と返してあげましょう!

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