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映画「ソーシャル・ネットワーク」から学ぶ英文法|英語を学ぶ際の辞書の活用方法

ソーシャル・ネットワークの映画の中で見え隠れするのは、エリートに対する羨望と嫉妬による人間関係の難しさです。ハーバード大学には、「ファイナルクラブ」と呼ばれる特別な秘密クラブが幾つか存在し、本物のエリートになるためにはそのクラブに入会を許されなければならないとすら考えられている、それが映画の中であり、そしてアメリカのある一つの現実面でもあります。

映画 ソーシャル・ネットワーク
(出典:Sony Pictures Entertainment Japan lnc.)

マークはどのファイナルクラブにも所属することが難しいという状況でありながら、彼の友人であるエドゥアルドはフェニックスというファイナルクラブへの入会を許可されます。その時の台詞がこちらです。

[Today’s phrase]

– I got punched by the Phoenix.

ここで使われているpunchですが、手近な辞書で引いても所謂「パンチ」の意味程度しか出てきません。オンライン辞書として有名な英辞郎on the WEBでさえ、2015年4月の時点ではパンチで穴を空ける、強く拳で撃つ、といった意味が中心で、どうにもここでの意味とは噛み合いません。フェニックスに、「新入りはパンチを一発先輩から貰う」というような通過儀礼があるのなら別かもしれませんが……。

そこで、よりスラング寄りのオンライン辞書を引いてみると、次のような説明文があります。
(URL: http://www.urbandictionary.com/define.php?term=Punched

[Punched means] to be selected by a club or private organization for membership.

それによると、punchedとはクラブやプライベートな組織などにメンバーとして抜擢されること、とありますので、これが今回のpunchの意味です。そのため、上の文章はそのまま、「俺、フェニックスに選ばれたんだよ!」の意味ですね。

このように、1つの辞書だけを集中的に利用していると、ある単語の意味を理解できないことがあります。辞書は複数を参照できるようにしておき、1つくらいはスラングや比較的若い語彙に対応したものを持つようにしましょう。

[Today’s question]

次の文章の意味を考えてみましょう。

– Some people are always asking for the punch line after any conversation.

punch lineの意味は比較的多くの辞書に出てきますが、punch繋がりで紹介しておきましょう。punch lineは、「ジョークなどのオチ」のことです。「笑わせるタイミング」という意味で「一撃を加える場所」としてpunch lineと言っているのだと考えれば分かりやすいですね。

≪翻訳例≫

何を話したとしても話のオチを聞いてくるような人も居ます。

今日はこの辺で!

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