フィリピンの首都マニラの最古の地区であるイントラムロスには、今もなおスペイン時代の様式の建物が残ります。かつてスペイン人の植民地として政治、軍事、宗教の中心地であったこの地区は、世界遺産に登録されているローマ・カトリック教会や博物館などの施設があり散策におすすめです。
イントラムロス(Intramuros)はスペイン語で「壁の内側で」を意味し、エリアには強固な城壁が見られます。石造りの町並みを歩けば、異国の情緒と時代をタイムスリップしたかのような感覚を味わえることでしょう。ここでは、マニラへ行くなら立ち寄りたいイントラムロスにある教会建造物をご紹介します。
セブ島への留学の場合も、マニラ経由便を利用すればマニラで10時間以上の乗り継ぎ待ち時間を確保できることがある為、周辺の観光が可能になります。
■サン・オウガスチン教会
<世界遺産に指定されたフィリピン最古の教会>
(出典:4travel)
1606年にできたフィリピン最古の石造り教会で、世界遺産に指定されています。第2次世界大戦の戦渦でイントラムロスのほとんどの建物が破壊される中、この教会は唯一無事に残りました。美しいシャンデリアと繊細な装飾の天井画、さらに2階から眺める礼拝堂の眺めが素晴らしく、左右対称に石柱が並ぶ光景には聖堂の奥行きがどこまでも広がるかのような神秘的な感動を与えられます。
(出典:4travel)
隣接する博物館には100ペソで入場でき、祭具や宗教画が展示されています。博物館の回廊の内側には中庭があり、ヤシの木がある南国らしさと西洋のバロック建築との融合が独特な雰囲気を醸し出しています。庭に立ち入ることはできませんが、静寂が流れる空間は見ているだけで心が研ぎ澄まされます。通路は撮影できますが、部屋は撮影が禁止されていますので注意しましょう。
■マニラ大聖堂
<重厚な雰囲気に心奪われる荘厳な大聖堂>
(出典:HIS)
イントラムロス内にあるローマ・カトリックの大聖堂。1571年に創設とサン・オウガスチン教会よりもさらに古い歴史を誇りますが、第2次世界大戦で破壊されたため戦後に再建されました。戦争や地震などの困難に見舞われて何度も立て直しされた現在の建物は、創設から数えて8番目になりますが、ヨーロッパン教会に見劣りしない素晴らしさです。
(出典:4travel)
聖堂は荘厳な雰囲気が魅力で、中でもアジア最大級のパイプオルガンと豪華なステンドグラスが有名。大理石が使われた祭壇や床にも目を奪われ、重厚な雰囲気から歴史の深さを感じられることでしょう。拝観は無料で写真撮影の制限もありませんが、できれば寄付をした上でフラッシュの撮影は控えるなどの神聖な場に対する配慮は必要でしょう。
■知っておきたい歴史スポットを巡る時のマナー
<日本人が訪れやすい環境を作るのも日本人>
世界遺産がある観光地には多くの観光客が訪れます。中にはマナーを守れない観光客によって、大切な遺産が傷つけられたり場の雰囲気が汚されることがあります。慣れない地への訪問であっても、大切な史跡に接するためのマナーは万国共通です。遺跡は絶対に傷つけない、決められた歩道を歩く、ゴミは持ち帰る、写真は認められた場所のみで撮るなどのマナーを守りましょう。
特に教会には礼拝中の現地の人がいますので、前を横切ったり大きな声で騒ぐことも厳禁です。マナーを身につけて歴史巡りを楽しみましょう。