前回から題材となっている映画、インセプション。このインセプションという言葉ももちろん英語で、inceptionと書きます。inceptionの意味は、開始、始まり、などといったような意味であり、startやbeginなどの仲間と言えますが、やや固めの単語です。
(出典:Warner Bros. Entertainment, Inc.)
さて、前回、取引は破綻してしまったコブに対し、ある人物が失望を口にします。しかし、彼には奥の手があったのです。今日は、そんな彼に対するある人物のフレーズです。
[Today’s phrase]
reputationが「評判」といった意味であるのも重要ですが、ここではlive up toという表現を覚えておきましょう。
live up to Aで、「Aに応える」といった意味になります。ここでの「応える」とは、主に期待などで、He lived up to my expectation.(彼は私の期待に応えてくれた)などといった文章になりますが、今回はreputation(評判)という点から、「評判通りだな、ミスター・コブ」といった意味になります。
一度は失望したものの、予想を上回る働きをみせたコブに対し、見なおした、といった場面なのですね。
ちなみに、live up toには、~に従って生活する、といった意味もあります。次の問題でそれを確認してみましょう。
[Today’s question]
次の文章を訳してみましょう。
いくつか重要な単語がありますので、先に確認してみましょう。
used toは、「以前は~したものだった(が今はそうではない)」といった、過去について述べるときに使える一種の助動詞のようなものです。There used to be a library here.(ここには昔、図書館があった)などといったようにも使えますので、覚えておきましょう。
altruismは、「利他主義」といった意味です。他人の利益を重視することで、自分のことを二の次にする考え方ですね。egoistの反対語だと覚えておくと分かりやすいかもしれません。
double-crossは、「裏切る」です。裏切る、といった意味にはいくつか種類があり、betrayやdeceiveなどがよく知られていますが、その他にもbackstab、crisscrossなど、様々な表現があります。「裏切る」の中には、「人を裏切る」と「期待を裏切る」の二種類がありますので、区別して覚えておきましょう。double-crossは、「友人などの親しい人を裏切る」際に特に使われます。
以上を踏まえると、次のように訳すことができるでしょう。
≪翻訳例≫
今日はこの辺で!