留学先では、授業と生活の垣根無く英語漬けの日々を送ることになります。授業で利用する教材も英語ですので、多くの留学生の方は慣れるまで苦労することでしょう。そんな時に頼りになるのが日本で使っている学習教材です。わからないことを調べる辞書以外にも、日本で学習済みの知識と留学先で身につけた知識を結びつける役割や、自習の効率化に役立つ教材を日本から留学先に持参することをおすすめします。
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- これだけでは使える英語は身につかない!失敗する教材の選び方
- 教材選びに迷った方に知ってほしい、英語教材の使い方の鉄則
- 数多くあるからこそ迷う教材選び。ポイントを押さえて自身にあった教材を見つけよう!
- 留学先に持っていきたいおすすめ学習教材
- 留学経験者へのアンケートから人気のあった教材をご紹介!
- 「学ぶ」より「楽しむ」姿勢を持てる教材との付き合い方をしよう!
- 必要以上に効果を求めると学習パートナーを失ってしまうことも。
日本には数多くの教材があり、それが書店・インターネットで簡単に手に入ります。
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ここでは、留学に役立つ学習教材の選び方と活用方法をご紹介していきます。
■これだけでは使える英語は身につかない!失敗する教材の選び方
選べる多種多様な学習教材!教材天国日本
日本は「英語教材天国」といわれるほど英語教材が豊富に販売されていますが、その一方で英語力は他国に比べて低い状態にあります。ビジネス雑誌「PRESIDENT」が30歳以上の留学経験のないビジネスパーソン1000人を対象に行なった調査によると、多くの英語学習者には正しい学び方が理解されていないことがわかっています。英語を本格的に学ぼうと思った時にはまず教材選びを行ないますが、英語力を伸ばすことができない人からは次のような声が聞かれます。
・「○日で身につく」「聞き流すだけ」などのコピーに惹かれて購入した教材を使っているが、それほど即効性がない。
・高額の書籍やセット教材を使っているが、思ったように上達しない。
・TOEIC対策教材を使っているが、スコアの伸びが止まってしまった。
こうした声にある教材が決して使えないわけではありません。ただ、その教材を選ぶ時のスタンスや使い方によって習得力に差が出るということです。つまり、効果を誇大に表現した教材でラクに英語を身につけようとする、教材の内容のみをひたすら勉強し続ける、試験対策中心の学習法を取ることは必ずしも「使える英語力の習得」にはつながりません。
では、英語力を伸ばす人はどのようなスタンスで教材を選び活用しているのでしょうか?実地で英語を身につける留学先でも使える教材とあわせてご紹介していきます。
■教材選びに迷った方に知ってほしい、英語教材の使い方の鉄則
選択肢があるからこそ試して見つける必要がある。
先のPRESIDENTの調査によれば、英語力を伸ばす人は教材への投資額が多い傾向があります。といっても、高額教材を買えば学習効果が高いということを指すわけではありません。こうした人はさまざまな種類の教材を買って実際に試してみることから必然的に投資額は高くなり、その中で自分に合うものを使い込むことでスキルを高めているのです。多くの英語習得者の学習法を聞くと、下記の点で共通しています。
・種類の異なる本10冊を1回ずつ勉強するより、1冊を繰り返し10回勉強する。
・リスニングやリーディングの能力アップには、「多読・多聴」を行なう。
・英字新聞、雑誌、映画やドラマなどの「生の英語」を教材として利用する。
これらの点をみると、語学の習得には時間をかけ、努力して継続し、多様な情報から生の英語と接することが重要とわかります。
■留学先に持っていきたいおすすめ学習教材
留学経験者へのアンケートを参考にしよう!
留学先では日本人のスタッフや日本人留学生同士であれば日本語が通じますが、英語漬けの環境においては日本語の英語教材こそが心の拠り所になります。英語を身につけている人が実際に「役に立った」と回答している教材をご紹介します。
・NHKラジオ ラジオ英会話
学習教材が豊富な日本において、高い認知度があるスタンダード教材。1週間に5レッスンが公開されるなど多様なテーマ・シーンを取り上げた英会話が魅力。「英会話文法」のコーナーもあり基礎力アップにもつながります。テキスト版・電子版・CD版があり、持ち運びにも便利。
・アルク 1000時間ヒアリングマラソン
「一定期間に集中して生の英語を聞くことが大切」という考え方から、1年で1000時間を学習することをコンセプトにした教材。その名の通りマラソンの練習のように日々継続することで英語を身体にしみこませる習慣を作ります。CD付きの通信講座タイプで、スマートフォンなどに取り込んで留学先に持っていくことができます。
・TIME
情報雑誌でありながら英語教材と肩をならべて利用者が多く、ニュース記事から英語表現を学ぶことができます。TIME本誌と連動した英語学習プログラム「TEP」ならWEBやスマートフォンでのe-ラーニングも可能に。
・TOEIC TESTレベル別問題集(東進ブックス)
TOEIC試験対策のための留学には、問題集による学習も必須です。目標点数とリスニング・リーディングに分かれたテキストで、学習レベルに応じた教材を選べます。人気講師の安河内哲也氏による定番シリーズ。
■「学ぶ」より「楽しむ」姿勢を持てる教材との付き合い方をしよう!
教材に必要以上の成果を求めると学習パートナーを失う
英語力の高い人は、英字新聞や雑誌、ニュースなどから英語を身につけているという話をしました。この方法は勉強を目的とするだけではなく「情報収集をする」ことにもつながっています。理想の方法としては勉強のための勉強にならず、英語を使って情報を収集したり、人とコミュニケーションを取る楽しさを身につけることにあります。教材はあくまでツール(手段)にすぎません。英語学習を楽しむ姿勢を意識してみましょう。
留学先ではさまざまなコミュニケーションを経験し、大きな壁にぶつかることもあるでしょう。そんな時に、自分に合った教材を日本から持参しておけば課題の解決を助けてくれるはずですし、日本で学んできた自信を呼び起こさせてくれる存在にもなるはずです。そのためには、まず自身にとって最適な教材と出会い、日本にいる間に学習を深めておくことが重要です。