企業のグローバル化が進む中、語学力はいまやキャリアアップに不可欠の要素と言われています。就職先を探す学生や転職を考える社会人の方にとっていかに「英語力」を高めるかが、自身の可能性を高める上で非常に重要になってきています。
しかし、語学習得には揺るがない気持ちと多くの時間がかかるのは事実です。将来のために必要なことはわかっていても、なかなか取り組むことができていない方も多いはず。ここでは、語学力を身につけておけば、どのような形で将来の可能性を広げることができるのかをリアルにイメージしていただくために、収入、職種、海外で働けるチャンスといった視点でお伝えします。
■語学力は就職・転職で高収入を手にする近道
グローバル時代に求められるビジネスパーソン像
いまや日本企業は国内の需要のみでは成長を持続できなくなっており、商品を販売する市場、製造を行なう生産拠点、原料を調達する仕入先などあらゆる形で海外とのつながりを強めています。海外に市場・拠点・パートナーを持つ企業で働くということは、必然的に業務に英語力が求められることを指します。ビジネスで使える英語力を身につけることは決して簡単ではありませんが、高い収入が実現できる企業への転職・就職を志望する方にとってはそうしたグローバルな展開を行なう企業に入ることが近道になります。現在の転職市場では、一部のキャリア人材や専門知識を要するポジションを除くと収入ダウンにつながるケースが少なくありません。
語学力だけに焦点を絞るべからず
英語を中心とした語学力を身につけていれば、これからニーズが高まるグローバルな職種や新たな事業の責任者として採用されるチャンスが広がり収入アップの転職を実現できる確率が高まります。ただ注意しておきたいのは、高収入だけを目当てに企業を選ぶことが目的になってはいけないということです。海外展開を行なう企業の一員として、世界に通じるビジネスマンになるには業務知識はもちろんのこと、より高度なコミュニケーションスキルと海外文化・商習慣などの知識が求められます。
そのためには、日本を飛び出し海外の生活・文化に触れてさまざまな経験をした上で海外で働く素晴らしさを自ら見つけることが大切です。その手段として海外留学があり、その先にグローバルな就職・転職を実現できる可能性が広がり、そして世界の発展に貢献するフィールドが待っています。
では、これから語学力へのニーズが高まる仕事とはどのようなものなのでしょうか?
グローバル企業の採用基準の現状を見ていきましょう。
■語学力でこうも変わる!就職・転職時の採用基準をチェック
たとえば、年頃も会社の事業内容もほぼ同じ若いビジネスマンが3人いるとします。
・「ビジネスレベル」の英語力を持ったAさん
・「日常会話レベル」の英語力を持ったBさん
・「義務教育レベル」の英語力のCさん
「ビジネスレベル」の英語力を持っている場合
Aさんは、小学生の頃から英語塾に通い、中学時代にはすでに「世界で働く」ことをイメージしたようです。高校・大学を通して、海外留学や英語を使った発表や研究を経験しておりTOEICも900点台を保持。現在の仕事でも英語を使って他国のスタッフとコミュニケーションを取るなどまさに企業が求める「グローバル人材」としての素養を兼ね備えています。
そのようなAさんには世界を市場にした幅広い仕事のチャンスが広がります。海外生活も経験があることから、海外赴任も視野に入れたポジションの採用条件にも合ってきます。転職の場合には、現在の職種に制限されず自身がやりたい新たな業種・職種に就けるチャンスも出てくるでしょう。
「日常会話レベル」の英語力を持っている場合
次に、BさんはAさんのように早期から英語を身につけ始めたわけではなく、英語の実践的な活用経験は少ないものの大学時代の短期留学をきっかけに世界に目を向けた好奇心が生まれ、積極的に英語習得に取り組んでいます。日常会話レベルの英語を話すことができ、日頃から海外ニュースサイトから情報を収集し外国人とSNSで交流するなどして、TOEICも700点台後半のスコアを記録しています。
いま転職市場にはこのBさんのタイプが最も多く、年齢が若ければあらゆる仕事のチャンスに巡りあうことができます。
Aさんのようにいきなり要職で採用されることは難しいですが、業務経験の深さと強い思いが伴えば、異業種やグローバルなポジションに就くことができます。
「義務教育レベル」の英語力の場合
一方Cさんの場合には、学校を卒業してからほとんど英語に触れていないという生活を送りながらも、今後のことを考えると海外展開をする企業で働く方が良いのではという漠然としたイメージを持っています。Bさん同様に「チャレンジしたい!」という思いがあれば、新卒の就職の場合はグローバル企業に入ることも可能でしょう。しかし、転職となるとこれまでの業務経験によほど希少価値がない限り、チャレンジできる幅は狭まってしまい、採用条件に語学力に関する記載があればその時点で可能性が閉ざされてしまいます。
上記は一例ではありますが、語学力の重要性を物語るリアルなケースです。今の自分のスキルを中心に仕事を探すのも1つですが、海外で働くことの魅力ある一面を知ることでより仕事選びの幅が広がることでしょう。今度は最近注目されている東南アジアで働くことの魅力について見ていきましょう。
■東南アジアで語学を生かして就職するメリット
まだまだ馴染みの薄い海外での就労
一般的に、海外で働くというと欧米をイメージされる場合が少なくありません。その理由の一つに、日本人がまだ途上国で働くイメージを描けていないことがあります。中国を筆頭に、韓国、シンガポール、インド、フィリピンなどの東南アジアには世界の中でも高い経済成長を持続する国がたくさんあります。有名企業も多く拠点を出しており、日本人の海外赴任も活発に行なわれています。今後も東南アジアへの人材の流れはより一般化していくと考えられます。
日本人は求められているのか?
東南アジアで働く日本人の強みは、ずばり「日本人である」ということだと言われます。日本人であるということだけでも価値があるということです。例えば、東南アジアでは、日本には当たり前のようにある物が足りていません。それは実際に機器などの「ハード」であることもあれば、操作手順や仕事のルールのような「ソフト」の場合もあり、おもてなしのような「精神」であることもあります。日本人はその必要性を現地で伝えてあげるだけでも、十分に武器となり得ます。
日本では一般的なコンビニのバイトであっても、海外ではだれもが就ける職種ではありません。日本国内の教育レベルや生活水準、実際にそこで購買する習慣などがあるからこそ、一定のスキルが身につくわけです。東南アジアの発展途上国では、まだまだそのような日本的なスキルへのニーズが高い状態にあります。
東南アジアは日本と比べると働く上で不便なイメージがあるかもしれませんが、それを試行錯誤して解決する醍醐味と社会的意義を感じられる方はきっと人生における貴重な仕事や経験と出会えることでしょう。
■海外で働くのに必要なことはハイキャリアよりも「伝えられる力」
語学力と伝達力の掛け合わせで更なるキャリアアップ
今後、東南アジアへの進出を考える企業が増えることは間違いなく、海外への就職・転職市場はより大きなマーケットになっていくことでしょう。まだまだ未知数の海外で新しいことをやっていくには、これまでのキャリアだけでは不十分です。
それよりも大切なのは「伝えられる力」です。基礎的な語学力は不可欠ですが、それを使って海外のあらゆるシーンで
相手の思いを聞き自分の考えを話す伝える力を身につけることこそがキャリアアップの大前提となります。
東南アジアの生活を実地で感じながら、語学を学ぶための選択肢としてフィリピン留学をおすすめします。これから就職・転職などでキャリアアップを目指す方には、ぜひフィリピンへの留学経験を通して伝える力を身につけていただきたいと思います。