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映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」から学ぶ英文法|疑問詞の強調表現

パイレーツ・オブ・カリビアンからの引用もこれで最後になります。いよいよ映画も佳境といったところ、ジャック・スパロウは宿敵からある疑問を投げかけられます。

パイレーツオブカリビアン ジャックスパロウ(出典:Walt Disney Pictures)

そのフレーズがこちらです。

[Today’s phrase]

– How the blazes did you get off that island?

ジャック・スパロウはその昔、仲間に無人島に置き去りにされてしまいました。しかしながら、その島をどうにかして単独で脱出、生きながらえたのです。それはジャック・スパロウの謎の一つでもあったのですが……。

さて、ここで重要なのはその謎よりも、howの直後に来ている表現、the blazesです。blazeは「炎」などの意味ですが、果たしてここに来ているのはどういうことなのか。

実はこれは、炎とは全く無関係の意味で、the blazes(複数形なのに注意)で疑問詞を強調する表現なのです。日本語で言えば、「一体全体どうなっているんだ」という疑問文の「一体全体」に相当する表現といえるでしょう。訳出する際には特にこだわって表現されることは稀ですが、「一体どうやってあの島を生き延びた?」などと訳出されるのが一般的でしょうか。

この他、疑問視を強調する表現として、in the world, the hell, the fuck, on the ground, on earthなど、様々な表現があります。いずれも、疑問詞の直後にくっつけて疑問詞の内容を強調することができますので、一つか二つ、覚えておくのが良いでしょう。

ただし、the fuckはやはりあまりきれいな表現ではないこと、the hellはこちらがやや悪い印象を持って疑問を呈している印象を与えてしまうことに注意しましょう。Who the fuck are you? と言えば、「一体全体何様のつもりだ?」という意味ですし、What the hell did you do? と言えば、「全くなんてことをしてくれたんだ!」といったような意味です。全ての強調イディオムの意味は一定ではなく、それぞれに微妙なニュアンスの違い、それぞれの疑問詞との相性があるので、実際の使用場面に出会ったらよく観察するのが良いでしょう

[Today’s question]

次の文章を、疑問詞を強調して英作文してみましょう。

「よくもまぁそんな口が利けたものだな」

まずは、疑問詞を強調する表現なしで考えてみましょう。口を利く、というのは、普通に「喋る」で訳出することができるので、sayやspeakなどが使えるでしょう。「そんな口を利く」は、「そんなことを言う」の意味なので、say that(thatは代名詞)で充分です。「よく~できるな」は、感心や感嘆ではなく、疑問文を用いた批判であるのは明らかです。そのため、How can you…という表現を用いることができます。以上を合わせると、次のようになるでしょう。

– How the fuck can you say that?

「よく~できるな」という表現については、why can youや、how dare youなどといった表現もあります。そうした疑問詞を用いても、もちろんOKですし、かつthe fuckの代わりにin the worldなどを用いてももちろんOKです。

今日はこの辺で!

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